遅咲きの“昭和顔”力士が土俵を去って3年――井筒親方として挑む令和の大相撲改革と、愛され続ける「パンダ親方」の現在地
話題沸騰中の 遅咲きの“昭和顔”力士が土俵を去って3年――井筒親方として挑む令和の大相撲改革と、愛され続ける「パンダ親方」の現在地について、多角的な視点を整理して公開しています。
相撲界において、30歳という年齢はベテランの域に入り、衰えとの戦いが始まる時期とされる。しかし、彼の真価が最も輝いたのはまさにその「下り坂」と目される時期だった。
日本大学相撲部で活躍後、木瀬部屋に入門したものの、関取定着までの道のりは険しかった。幕内昇進を果たしたのは30歳。しかし怪我に泣かされ、一時は十両、幕下へと陥落を余儀なくされた。普通ならここで気力が折れても不思議ではない。だが、彼は違った。黙々と四股を踏み、泥にまみれて自身の相撲を再構築し続けた。
転機は35歳で迎えた2021年初場所だ。再入幕を果たした土俵で、初日から破竹の8連勝。スピード溢れる若手を相手に、相手の引きに乗じず、重い腰を生かして前に出る相撲で白星を重ねた。テレビ画面越しにも伝わるその「がむしゃらさ」に、日本中が熱狂した。