卯の花とはどんな花?ウツギとの違いやおからの由来まで徹底解説

卯の花とはどんな花?ウツギとの違いやおからの由来まで徹底解説についての疑問解決ガイドをご紹介します。

日本料理において、豆腐を作る工程で豆乳を絞った後に残る大豆の繊維質を「卯の花」と呼びます。植物の花と大豆の加工品がなぜ同一の名前で呼ばれているのか、その背景には日本独自の美意識と縁起を担ぐ心理が密接に関わっています。 主たる理由は2点存在します。1つ目は、細かくほぐれたおからの白くしっとりとした質感が、初夏にこぼれるように咲き散るウツギの花(卯の花)の姿に酷似している点です。初夏の風に吹かれて純白の花びらがサラサラと地面にこぼれる様子と、炒り煮にしたおからの細やかな粒立ちが視覚的に重ね合わされました。 2つ目は、言語文化における「忌み言葉(いみことば)」の回避です。「おから」の語幹である「から」は、「空っぽ」「から(殻)」に通じます。特に商売を営む商家や武家社会において、「中身が空になる」「空回りに終わる」という言葉の響きは運気を逃す不吉なものとして強く敬遠されました。そこで、宮中や公家・将軍家に仕える女性たちが使っていた上品な隠語である「女房言葉(にょうぼうことば)」によって、縁起の悪い「から」を避け、白く可憐な「卯の花」と言い換えて食膳に供したのが定着の契機となりました。 なお、「卯の花の食べ頃や食用」について疑問を抱く方も多いですが、植物としてのウツギの花自体は一般的な食用花(エディブルフラワー)としては流通していません。救荒植物(飢饉の際の食料)として若葉を茹でて灰汁抜きして食べた古い文献記録はあるものの、えぐみがあり観賞用が基本です。「卯の花を美味しく食べる」という表現は、あくまで大豆由来のおから料理を指す点に留意が必要です。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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