本のシミや黄ばみを綺麗に落とす方法!原因別の修復術と完全予防策
本のシミや黄ばみを綺麗に落とす方法!原因別の修復術と完全予防策に挑戦したい方へ、最短で成果を出す ヒントをお届けします。
本のシミ抜きに着手する前に不可欠なのが、その汚れが何によって引き起こされたのかを突き止める作業です。本に現れる茶色いシミの正体は、主に「フォクシング」「カビ」「酸性紙の劣化(日焼け・酸化)」の3種類に大別されます。
読者を最も悩ませるページ上の赤褐色・茶色の斑点状のシミは、保存科学においてフォクシング(Foxing)と呼ばれます。これは紙の製造工程で微量に混入した鉄分や銅などの金属粒子が酸化した現象に、紙の内部に潜伏していた好乾性カビの代謝活動が複合的に絡み合って発生します。表面に凹凸がなく、紙の繊維そのものが変色している点が大きな特徴です。
一方で、指で触れた際に粉っぽさやざらつきがあり、独特の墨汁のような異臭やカビ臭を放っている場合は活動性のカビが疑われます。また、1980年代以前に出版された書籍に顕著なページ全体の黄ばみ・茶変は、木材パルプ由来のリグニンが酸と反応して自壊していく酸性紙の劣化が主因です。汚れの種類を誤認して水分を与えてしまうと、カビ菌を増殖させたり紙を波打たせたりする致命的な失敗につながるため、まずは状態を冷静に観察してください。