酒の翌朝に襲う激痛!急性アルコール筋症の治し方と緊急対処法
酒の翌朝に襲う激痛!急性アルコール筋症の治し方と緊急対処法にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
インターネット上の掲示板やSNSでは、「筋肉痛なのだから湿布を貼ればいい」「ロキソニンを飲んで痛みを抑えて仕事に行った」という体験談が散見されます。しかし、医療機関の専門医や薬剤師の観点から見ると、これらの対処法には極めて重大な落とし穴が存在します。
まず、湿布薬(消炎鎮痛テープ剤・パップ剤)の効果と限界についてです。冷感湿布を貼ると、メントール成分などの作用によって一時的にひんやりとした感覚が得られ、自覚的な痛みが和らいだように感じられます。しかし、湿布はあくまで皮膚表面からの消炎作用に過ぎず、深層筋肉で起きている「電解質枯渇」「ATP不足」「微小筋壊死」といった代謝レベルの破綻を修復する効果はありません。気休めの対症療法としては否定しませんが、湿布を貼ったからといって治癒が早まるわけではない点を認識する必要があります。
さらに警戒すべきなのが、ロキソニン(ロキソプロフェン)をはじめとする非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の安易な服用です。飲酒翌日の体内は、激しい利尿作用によって深刻な脱水状態に陥っています。この脱水下でNSAIDsを服用すると、腎臓の血管を拡張させて血流を維持するプロスタグランジンの合成が阻害され、腎血流量が急降下します。壊死した筋肉から流れ出たミオグロビンが腎臓に負担をかけている状況でNSAIDsを併用することは、「急性腎不全の引き金を自ら引く」に等しい極めてハイリスクな行為です。痛みが耐え難い場合であっても、自己判断でロキソニンを流し込むのは厳禁であり、医療機関で脱水の補正を優先しなければなりません。