トルコキキョウの育て方決定版|つぼみが開かない・枯れる原因を完全解明

トルコキキョウの育て方決定版|つぼみが開かない・枯れる原因を完全解明にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

園芸相談窓口やSNSの園芸コミュニティに寄せられる失敗談を精査すると、トラブルの大半は開花前後の特定のシチュエーションに集中しています。とりわけ多くの愛好家を悩ませるトルコキキョウの花が咲かない原因と、急激にトルコキキョウが枯れる理由には、植物生理学上のはっきりとしたメカニズムが存在します。

第1の要因は、開花直前の「ブラインド(蕾の壊死)」現象です。トルコキキョウは光要求量が非常に高く、蕾が膨らむ時期に日照不足が続くと光合成によるエネルギー供給がストップします。さらに、日本の梅雨から初夏にかけての30℃以上の蒸れや高温ストレス、あるいは細胞壁を強固にするカルシウム・ホウ素といった微量要素の吸収阻害が重なると、蕾へ十分な養分が届かずに茶色くミイラ化して開花を放棄してしまうのです。

第2の要因は、根の物理的ダメージです。トルコキキョウの根は主根が地中深くまっすぐ伸びる「直根性」と呼ばれる構造を持っています。側根の再生能力が著しく低いため、苗を植え付ける際に「根が回っているから」と一般的な草花と同じ感覚で根鉢をほぐしたり土を落としたりすると、吸水機能が完全に破壊され、数日のうちに株全体が吸水不能に陥って萎凋(いちょう)死します。

第3の要因は、過剰な水分滞留による立枯病(たちがれびょう)や根腐れです。原産地である北米中央部のステップ気候は、水はけが良く乾燥した大地。土壌が常にジメジメと湿った環境では、土中のピシウム菌やリゾクトニア菌などの病原菌が急激に増殖します。適切なトルコキキョウの病気対策を講じないまま毎日のように水やりを繰り返す行為は、自らの手で病原菌に培地を提供している状態にほかなりません。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest