毛がない犬の正体とは?病気か奇跡の品種か|プロが明かす飼育のリアル
毛がない犬の正体とは?病気か奇跡の品種か|プロが明かす飼育のリアルについての疑問解決ガイドをご紹介します。
街で見かける毛のない犬に遭遇したとき、多くの人が抱く最大の疑問は「あれは病気なのか、それとも元々そういう犬種なのか」という点に集約されます。結論から言えば、生まれつき全身の毛がほとんど生えない遺伝的特性を持った「ヘアレスドッグ」という品種群が存在する一方で、後天的な皮膚疾患やホルモン異常によって被毛を失った状態の2通りが存在します。
国際畜犬連盟(FCI)やジャパンケネルクラブ(JKC)などの血統管理組織において、世界には700から800種類もの犬種が存在すると公認・記録されています。その膨大な種類のなかで、公式に「毛のない犬種」として認められている、あるいは世界各地で脈々と保護・保存されているヘアレスドッグは、わずか7種前後しか存在しません。極めて希少なグループなのです。
ヘアレスドッグの体を撫でると、誰もが「まるで人間の肌のように温かい」と口を揃えます。かつて古代メキシコのアステカ文明や南米インカ帝国、古代エジプトの伝承において、彼らは「生きた湯たんぽ」として重宝され、冷え込む夜に人々が抱いて寝たり、リウマチや喘息の痛みを和らげる神聖な治療の使いとして崇められてきた歴史を持ちます。犬の平熱は人間より少し高い38度から39度台ですが、被毛という断熱材がないため、毛細血管の熱がダイレクトに人の手のひらへと伝わることから、体温が格段に高く感じられるのです。