熊は本当に肉食なのか?草食中心の生態と肉の味を覚える危険な真相
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肉の味を覚えた熊がどれほど恐ろしい存在になるかは、過去の凄惨な事件や近年の事例が如実に物語っています。
大正4年(1915年)に北海道苫前村で発生した三毛別羆事件の食害の経緯は、その最たる例です。体重340キロに達する巨大な冬眠逸れヒグマが民家を次々に襲撃し、死者7名、重傷者3名を出す日本史上最悪の獣害事件となりました。この個体は一度人間を食害したことで「人間は容易に倒せる餌である」と認識し、通夜の席に遺体を奪い返しに来るなど、執拗な食害行動を繰り返しました。熊には「自ら獲得した獲物に強い執着を示す」習性があり、それが惨劇を拡大させた最大の要因です。
記憶に新しいところでは、北海道標茶町や厚岸町で66頭もの乳牛を襲撃したコードネーム「OSO18」の肉食化の真相が挙げられます。当初は「牛を襲う凶悪な怪物」として恐れられましたが、調査の結果、最初は警戒心の強い個体が放牧場の死体や弱った子牛を口にしたことをきっかけに、牛の肉や脂肪の味を学習していった経緯が判明しました。警戒心が強く人前に姿を現さない知能を持ちながら、夜間に牛の腹部や乳房だけを効率的に食害する特異な食性パターンを確立していたのです。
三毛別羆事件もOSO18も、生まれつきの殺人・殺牛マシーンだったわけではありません。後天的に肉や獲物の味を覚え、成功体験を積み重ねた結果として生まれた「肉食特化型」の個体でした。