麦の花はわずか1時間で散る?「富と繁栄」の花言葉と小麦・大麦の生態
麦の花はわずか1時間で散る?「富と繁栄」の花言葉と小麦・大麦の生態についての最新情報をお届けします。
麦の栽培現場において、麦の穂と開花の瞬間を捉えることはプロの農家であってもタイミングが難しいとされています。植物学的にイネ科コムギ属やオオムギ属に分類される麦の花には、一般的な草花のような色鮮やかな花弁(花びら)が存在しません。
麦の花を構成するのは、「穎(えい)」と呼ばれる硬い殻と、その内側にある雌しべおよび3本の雄しべです。小麦の花 特徴として最も際立っているのが、出穂(しゅっすい)から数日後に、穎の隙間から黄色い葯(やく=雄しべの先端)がひょっこりと顔を出す特異な開花様式です。
特筆すべきは、大麦の花 咲く時間や小麦の開花継続時間の短さです。気温が上昇する午前中の限られた時間帯、わずか約1時間から2時間程度だけ穎が開き、受粉が行われます。しかも、麦の受粉と生態を詳しく分析すると、穎が開く前やすでに開口した瞬間に自らの花粉で受粉を完了させる「自家受粉(じかじゅふん)」の性質が極めて強いことが分かります。
農林水産関連の研究機関が公開している観察記録によると、他者の花粉を待つ風媒花としての側面を残しつつも、確実に結実させるために自家受粉率が99%以上に達する品種も珍しくありません。無駄なエネルギーを使わず、確実に次世代の種子を残すための極めて合理的な進化の結晶といえます。