過呼吸とは?「紙袋」は逆効果!今すぐ落ち着く正しい対処法を徹底解説
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かつて過呼吸の応急処置として世間に広く定着していたのが、紙袋やビニール袋を口と鼻に当て、自分が吐いた息を再び吸わせる「ペーパーバッグ法」でした。吐き出した二酸化炭素を再び吸入させることで血中CO2濃度を素早く戻すという理屈に基づき、昭和から平成にかけての学校教育や救急マニュアルでも推奨されていた過去があります。
しかし、救急医学や呼吸器内科の学会発表、厚生労働省関連の指針において、ペーパーバッグ法は明確に危険な処置として位置づけられています。その理由は単なる効果の疑問にとどまらず、実際に死亡事故が複数報告されているためです。
紙袋を密着させて呼吸を繰り返すと、袋の中の酸素濃度はわずか数十秒で急激に低下し、深刻な「低酸素血症」を招きます。過呼吸の発作でパニック状態にある人間は冷静に袋を外すことができず、結果として自ら窒息状態を作り出してしまうリスクが存在します。
さらに恐ろしいのは、「過呼吸のように見える別の致命的な疾患」にペーパーバッグ法を施してしまうケースです。突然の激しい息苦しさを引き起こす病気には、肺に穴が開く「自然気胸」、血管が詰まる「肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)」、心筋梗塞、重症の気管支喘息などがあります。これらは体内の酸素が極端に不足している状態であるため、二酸化炭素を吸わせるペーパーバッグ法を行えば瞬時に心停止を誘発しかねません。こうした現場リスクの周知徹底が進んだ結果、専門機関の共通見解として「紙袋は絶対に使わない」が鉄則となりました。