飛行機のブラックボックスはなぜ黒くない?驚異の耐久性と回収の真実
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海上に航空機が墜落した場合、漆黒の深海から幅数十センチの装置を特定するのは至難の業です。その捜索を可能にするのが、装置の先端に取り付けられた水中位置発信器 ULB ビーコン 寿命約90日の音響信号発生器(Underwater Locating Beacon)です。
ULBは海水に浸水すると内蔵スイッチが作動し、毎秒1回、周波数37.5kHzの超音波ピンガー音を海中に自動発信し続けます。かつては30日間だったバッテリー寿命も、2014年のマレーシア航空370便失踪事案などを契機に改定され、現在では最低90日間の連続発信が義務付けられています。
広大な海洋における深海 ブラックボックス 回収方法は、段階的なハイテク作戦として展開されます。
- 第1段階(音響探査):捜索船から「トウド・ピンガー・ロケーター(TPL)」と呼ばれる水中マイクを曳航し、海中を伝わる微弱な超音波信号を受信して大まかな位置(半径数百メートル)を特定。
- 第2段階(ソナーマッピング):自律型無人潜水機(AUV)を投入し、高解像度サイドスキャンソナーで海底の瓦礫分布図を作成。
- 第3段階(ピンポイント回収):深度6,000メートル対応の遠隔操作無人探査機(ROV)を潜航させ、ロボットアームでブラックボックスを把持して専用の回収バスケットへ収容。
回収されたブラックボックスは、乾燥による塩分結晶化で基板が腐食・破壊されるのを防ぐため、引き上げ直後に現地の海水で満たされた専用コンテナに浸された状態で厳重に空輸され、調査機関の解析室へと搬送されます。