幻の青に息を呑む那須の名瀑、駒止の滝に隠された絶景と撮影術
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那須連山の東麓を刻む余笹川の源流部に位置するこの渓谷には、鎌倉幕府を開いた将軍・源頼朝にまつわる伝承が息づいている。那須野ヶ原で大規模な巻狩りを催した際、険しい山道を分け入った頼朝の馬が、突如として足を止めて動かなくなったという。武将たちがいぶかしんで眼下を見下ろすと、そこには鬱蒼とした森の底に白布を垂らしたような清冽な滝と、底知れぬ碧色の滝壺が広がっていた。馬が歩みを止めるほどの絶景――それが地名の由来となった。
この地帯は日光国立公園の特別保護地区および第1種特別地域に指定されており、一切の人工的な改変が厳重に制限されている。ブナやミズナラ、ダケカンバが密生する原生林が雨水をじっくりと蓄え、余笹川へとろ過しながら注ぎ込むため、滝壺に注ぐ水は不純物が極めて少ない。透明度の高い水が青い光のみを散乱させるレイリー散乱と、周囲の岩石に含まれる鉱物微粒子の影響が重なり合うことで、あの独特のサファイアのような色彩が生まれる。