高松市庵治町の魅力と現在地|銘石とロケ地の記憶が息づく半島へ
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庵治町を語る上で欠かせないもう一つの柱が、日本三大石材産地の一つとして世界に誇る庵治石(あじいし)です。庵治町と隣接する牟礼町にまたがる五剣山周辺でのみ採掘されるこの石は、きめ細かな地肌に黒雲母が混ざり合い、研磨すると「斑(ふ)」と呼ばれる独特のかすり模様が浮かび上がるのが最大の特徴です。吸水率が極めて低く、風化に強い性質から「花崗岩のダイヤモンド」とも称されています。
庵治石の希少価値を押し上げているのが、採掘量に対する製品化率の低さです。山から切り出された原石のうち、墓石や美術品として市場に出るのはわずか約3〜5%程度に過ぎません。極めて厳しい選別基準をクリアした「細目(こまめ)」の特級品は、一般的な国産墓石の数倍から十倍以上の価格(一式で数百万円規模)で取引されることも珍しくありません。近年では墓石需要の多様化に伴い、庵治石の重厚感と美しさを活かしたインテリア雑貨、スピーカー、テーブルウェアなどの現代的なプロダクト開発が進み、若い世代や海外の建築デザイナーからも高い評価を獲得しています。