菅官房長官の鉄壁手腕はなぜ可能だったか|歴代最長在任の真相と現在

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菅氏のパブリックイメージを劇的に変えた歴史的瞬間が、2019年4月1日の新元号発表でした。墨書された「令和」の額を掲げた姿は瞬く間に全国へ拡散され、令和おじさん 菅義偉という愛称が定着。女子中高生の間でグッズが作られるほどの社会現象となり、それまで「硬骨で無骨な仕事師」と見られていた人物が、一躍「国民的知名度を持つ次期総理候補」へと押し上げられました。

しかし、永田町の現場で取材を続けていた記者たちにとって、菅氏の真骨頂は親しみやすさとは対極にある菅官房長官 定例記者会見の場にありました。平日の午前と午後、1日2回・計3,200回以上に及んだ会見で、菅氏は感情を一切交えず、淡々とマイクに向かい続けました。

「その指摘はまったく当たらない」「法に則って適切に処理されている」。記者の厳しい追及、とりわけ特定メディアによる激しい質疑に対しても、菅氏は視線を落としたまま定型句を崩しませんでした。この振る舞いは「国民への説明責任を果たしていない」という激しい批判を呼んだ一方で、政権側から見れば「失言による政権崩壊のリスクをゼロにする」という極めて強固な情報管理の防波堤として機能していたのです。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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