根切りとは?床掘・すき取りとの違いや工法手順・費用相場を徹底解説

根切りとは?床掘・すき取りとの違いや工法手順・費用相場を徹底解説の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

根切り工事は、ひとたび現場に入ると大型重機が猛スピードで稼働するダイナミックな作業に見えますが、ミリ単位の精度管理が求められる緻密な土木工学の実践です。標準的な施工手順は以下の順序で進行します。

  1. 遣り方(やりかた)・墨出し:敷地内に木杭と水平貫通板を設置し、建物の基準高さ(BM:ベンチマーク)と芯位置を正確に地盤へ落とし込みます。
  2. 一次掘削および山留め杭打設:重機が転倒しないよう地盤を整え、必要に応じて山留め壁となる親杭(H形鋼)を先行打設し、上層部の土を掘削します。
  3. 本掘削・支保工設置:バックホウを用いて所定の深さまで掘り進めます。規定の深さに応じて切梁や腹起しを組み付け、山留めの変位を食い止めます。
  4. 床付け(とこづけ):根切りの最下底面を平坦かつ正確な設計高さに仕上げる最終工程です。地盤を乱さないよう熟練オペレーターによる丁寧なバケット操作、または手作業による鍬・スコップでの整形が行われます。
  5. 地盤確認・割栗石敷き・捨てコンクリート打設:露出した地盤の支持力を確認(平板載荷試験等)し、砕石を転圧した直後に厚さ50mm程度の「捨てコン」を打ち、次工程の型枠・鉄筋墨出し面を強固に保護します。

建設現場の技術者が口を揃えて「絶対にやってはならない」と指摘するのが、設計高さよりも深く掘りすぎてしまう「余掘り(よぼり)」です。都内の中堅ゼネコン現場所長は取材に対し、次のように明かします。

「オペレーターが深く掘りすぎたからといって、掘り出した土をそのまま埋め戻して叩くだけでは、地盤の地耐力は二度と元に戻りません。余掘りをした箇所は、沈下事故を防ぐために貧配合コンクリートや改良土で埋め戻す必要があり、その追加費用は数百万円規模に跳ね上がります。現場監督が目を光らせるべきは、スピードではなく『床付け面で土を乱さないこと』に尽きます」

さらに、降雨による湧水処理の遅れや排水計画の不備が土壁の軟弱化を招き、法面崩落や重機の転倒事故に直結する事例は後を絶ちません。綿密な釜場(排水ピット)の設置と水中ポンプによる常時排水体制が工程の生命線となります。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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