「フルタイムパートはおかしい」正社員との違法な待遇差と自衛策
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正社員と同じ時間だけ働き、まったく同じ業務を担当しているにもかかわらず、なぜこれほどの待遇差が生まれるのか。最大の理由は、企業の財務コスト削減策と、従来の制度設計に起因している。多くの企業において、正社員は長期雇用を前提とした総合職として位置づけられる一方、パート労働者は時給制の補助的労働力として分類されてきた。しかし、実際には深刻な人材不足を埋めるため、パートの業務範囲や責任だけが肥大化し、待遇の是正が置き去りにされているのが現状だ。
政府の推進するキャリア・雇用政策の迷走も、格差固定化の一因となっている。多様な働き方を推進する名目のもとで非正規雇用枠が柔軟化された結果、実質的なフルタイム労働者でありながら「パート」という肩書だけを付けられる事態が横行した。また、人材サービス業界を介した雇用流動化の波も相まって、企業側は正社員としての直接雇用に伴う固定費や社会保険料の負担を回避するため、フルタイムパートの処遇改善を先送りし続けているのである。