映画『舟を編む』が心揺さぶる理由|キャストの熱演と結末の感動を徹底解剖
今注目を集めている 映画『舟を編む』が心揺さぶる理由|キャストの熱演と結末の感動を徹底解剖について、詳しいまとめをご紹介しています。
大手出版社・玄武書房の営業部で周囲から浮いていた馬締光也(松田龍平)は、言葉に対する類まれな感性と独自の視点を買われ、定年を控えたベテラン編集者・荒木(小林薫)によって辞書編集部へと引き抜かれます。そこで進められていたのは、今を生きる人々のための新しい中型辞書『大渡海(だいとかい)』の編纂計画でした。
監修を務める老学者・松本朋佑(加藤剛)のもと、チャラ男に見えて実は気配り上手な同僚・西岡正志(オダギリジョー)や、契約社員の佐々木薫(伊佐山ひろ子)らと共に、24万語におよぶ気の遠くなるような用例採集と執筆作業が始まります。私生活では、下宿先「早雲荘」の大家の孫娘で板前修業中の林香具矢(宮﨑あおい)に一目惚れし、不器用極まりない毛筆のラブレターを認めるなど、馬締は言葉の海を泳ぎながら一歩ずつ前進していきます。
しかし、プロジェクトは常に予算削減やデジタル化の波、出版中止の危機に晒されます。西岡の宣伝部異動という別れや、新たな仲間・岸辺みどり(黒木華)の加入を経て、作業は最終段階である「全5校」の校正へ突入します。その最中、すでに校了したはずの原稿から「血潮(ちしお)」という重要語の採録漏れが発覚。編集部は100万枚を超える見出しカードを1か月間泊まり込みで再確認するという、極限の修羅場を迎えます。
【ネタバレ注意の結末】過酷な総点検を乗り越え、ついに『大渡海』の完成が目前に迫った矢先、長年プロジェクトを牽引してきた松本先生が食道がんのため息を引き取ります。生前の完成には間に合わなかったものの、刷り上がった見本を手にした馬締の手元には、松本が生前に遺した感謝の手紙が届けられていました。「馬締さん、あなたと言葉の海を渡ることができて幸せでした」。出版記念の祝宴を終えた夜、妻となった香具矢とともに夜空を見上げる馬締は、これからも果てしない言葉の海を編み続ける決意を胸に歩き出します。