月でひろった卵と萩の月の違いは?噂の真相や口コミ・販売店を徹底解剖
月でひろった卵と萩の月の違いは?噂の真相や口コミ・販売店を徹底解剖の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
黄色く丸い蒸しカステラにカスタードクリームという共通点から、ネット上では一部で「パクリではないか」という不名誉な俗説が語られることがあります。しかし、開発史と製法の背景を紐解くと、両者がまったく異なる思想のもとで誕生し、進化を遂げてきた事実が浮き彫りになります。 仙台の「萩の月」(菓匠三全)が誕生したのは1979年(昭和54年)。常温で持ち運べる画期的なカスタード和洋菓子として一世を風靡しました。一方、山口の「月でひろった卵」は、山口県柳井市で創業100年を超える老舗メーカー・あさひ製菓のブランド「果子乃季」によって、1986年(昭和61年)に生み出されました。 開発のきっかけは、全日空(ANA)から舞い込んだ「機内食にふさわしい山口ならではの和洋菓子を作ってほしい」という公式オファーでした。当時の航空機内という乾燥しやすい特殊な環境下でも、しっとりとしたみずみずしさを保ち、幅広い年代の乗客を満足させるスイーツとして設計されたのです。 両者の決定的な違いは、クリームの中に潜む「国産刻み栗」の存在です。萩の月が純粋なカスタードクリームの滑らかさとコクを極限まで追求しているのに対し、月でひろった卵は、滑らかなクリームの中に細かく刻んだ栗を散りばめ、食感のアクセントと奥深い和の風味をプラスしています。 また、生地の製法にも独自のこだわりがあります。工場が位置する柳井市の地下から湧き出る名水「琴名水(きんめいすい)」を使い、たっぷりの蒸気でしっとりと蒸し上げることで、重すぎず軽やかな後味を実現しました。単なる模倣ではなく、航空会社の厳しい品質要求と地元山口の自然の恵みから生まれた、独立した名作銘菓なのです。