お妾と愛人の決定的な違いとは?歴史的背景・手当相場と現代の真実
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昭和の政財界や文壇における手記・回顧録を検証すると、当時の「お妾さん」を囲うコストは並大抵のものではありませんでした。 昭和30〜50年代の記録によると、一流のお妾さんを持つ場合、東京・山手線内や閑静な住宅街(世田谷、目黒、杉並など)に一軒家や高級マンションの一室(妾宅)を買い与えるか賃貸し、専属のお手伝いさんを付けた上で、当時の平均大卒初任給の数倍に達する月額手当を支給するのが通例でした。現代の貨幣価値に換算すると、月額50万円から150万円規模の定額生活費が継続的に注ぎ込まれていた計算になります。 そして、関係を清算する際に支払われる「手切れ金(てぎれきん)」も、現代の不倫示談金とは桁違いのスケールでした。 当時の手切れ金は、女性に対する「違約金」や「口止め料」というよりも、実質的な「退職金・将来の生活保障資金」としての性格を帯びていました。長年日陰の身として家庭を持てなかった女性の老後を保障するため、妾宅として住まわせていた不動産の名義をそのまま女性に譲渡したり、数千万円から1億円相当の退職手当的資金を一括で支払ったりする事例が数多く存在しました。 しかし現代において「愛人契約」を交わし、「手切れ金として〇千万円支払う」という契約書を作成したとしても、民法第90条(公序良俗違反)によって契約自体が法的に無効と判断されるのが裁判例の原則です。すでに任意で支払われた金銭の返還請求は「不法原因給付(民法708条)」として拒絶できるものの、将来の支払いを法的に強制することは一切できません。