第三セクター鉄道の真実|赤字と黒字の格差から並行在来線の未来を読む
第三セクター鉄道の真実|赤字と黒字の格差から並行在来線の未来を読むの要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。
日本全国の第三セクター鉄道 一覧を俯瞰すると、その出自は大きく2つに大別されます。第1は、1980年代の国鉄再建法に基づいて旧国鉄の赤字ローカル線を引き継いだ「特定地方交通線転換型」(明知鉄道、樽見鉄道、三陸鉄道など)。第2は、1990年代以降の整備新幹線開業に伴い、JRから経営分離された「並行在来線型」(しなの鉄道、あいの風とやま鉄道、ハピラインふくいなど)です。
国や自治体(第1セクター)と民間企業(第2セクター)が共同出資して設立されたこれらの事業体は、公共性と採算性の両立を宿命づけられてきました。しかし、国土交通省の最新集計資料や各社決算によると、全国約40社の旅客専業第三セクター鉄道のうち、経常損益ベースで約8割の事業者が赤字を計上しています。通学定期を利用する高校生数の減少とマイカー普及が輸送密度の低下に拍車をかけ、収益基盤を大きく揺るがしています。