水戸芸術館の魅力と歩き方完全解剖!磯崎建築から小澤征爾の遺産まで
水戸芸術館の魅力と歩き方完全解剖!磯崎建築から小澤征爾の遺産までの概要と注目ポイントを徹底的にカバーしました。
水戸市の市制100周年にあたる1990年に竣工した水戸芸術館は、2019年に建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を受賞した磯崎新(1931–2022)の代表作の一つです。広大な芝生広場を囲むように、コンサートホールATM、ACM劇場、現代美術ギャラリーという機能の異なる3つの独立棟が配され、それらをエントランスホールや回廊が有機的に結ぶ巧みなマスタープランが敷かれています。
その中心にそびえ立つのが、水戸のスカイラインを決定づける高さ100メートルのシンボルタワーです。正四面体を57個積み重ねて3重のらせんを描く「ボエルダイク・コクセター螺旋体」を応用したチタンパネル張りの構造体は、単なる視覚的モニュメントにとどまりません。内部にはガラス張りの円形展望室へと続くエレベーターが貫通し、上昇する過程で幾何学的な骨組みが目の前を通り過ぎるダイナミックな空間体験を提供します。
シンボルタワーの入場料金は大人200円、小中学生100円という極めて良心的な設定です。地上86.4メートルの展望室にある円形潜望鏡窓からは、水戸市街地はもちろん、晴天時には筑波山や遠く太平洋の水平線まで一望できます。外装の三角形パネルが太陽光や天候によってシルバーから青灰色へと表情を変える様子は、広場から見上げるだけでも息を呑む美しさです。