「えんがちょ」の本当の意味と由来とは?千と千尋に隠された驚きの民俗学
「えんがちょ」の本当の意味と由来とは?千と千尋に隠された驚きの民俗学の真相について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
「えんがちょ」という独特の響きを持つ言葉の語源には、言語学や民俗学の専門家の間でも複数の有力な説が提唱されています。文献に残る記録と口承文化を照らし合わせると、主に以下の3つのルートが浮かび上がってきます。
第1の説は、不浄や災厄の気を意味する「穢気(えんき)」に接尾語がついたとする説です。平安時代の貴族社会では、不吉な方角や凶事を避ける「物忌み」の際に「穢気」を遠ざける儀法が存在しており、これが時代を経て民衆化し「えんき・えんぎ ➔ えんがちょ」へと転訛したと考えられています。
第2の説は、「縁切り(えんぎり)」が変化したとする説です。不浄な対象との関係性を断ち切るという意味の「縁(えん)を切る」が口語表現として崩れ、子供たちの間で語感の良いフレーズとして定着したという見解です。
第3の説は、祝儀の言葉である「縁が千代(えんがちよ=良縁が千年も続く)」の反語・転用説です。おめでたい言葉をあえて逆転させ、忌まわしい縁を退散させる呪言(まじないことば)として用いた民俗的知恵の痕跡とされています。