「疑わしきは被告人の利益に」の意味とは?推定無罪との違いと判例を解説
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日本国内の刑事裁判において、「疑わしきは被告人の利益に」が極めて重い意味を持って機能した代表的な判例が、再審(裁判のやり直し)の現場です。
1966年に静岡県で起きた一家4人殺害事件である「袴田事件」において、2024年に言い渡され確定した再審無罪判決は、この原則の本質を浮き彫りにしました。裁判所は捜査機関による「5点の衣類」や自白調書の捏造を認定した上で、犯行を証明するに足る証拠が存在しないと判断。半世紀以上にわたる死刑囚としての拘束を経て、無罪判決が下されました。
また、過去の最高裁判所判例(昭和50年・白鳥事件再審請求異議申立棄却決定に対する特別抗告事件)においても、最高裁は「疑わしきは被告人の利益にという鉄則は、確定判決に対する再審の請求を認めるか否かを判断する局面にも適用される」と明言しています。
「証拠不十分による無罪判決」は、世間から「真相が闇に葬られた」と批判されるケースもありますが、裁判所が国家の不完全な捜査に屈せず、法と証拠に基づいて原則を遵守した結果であることを認識する必要があります。