牛サガリとは?赤身に見えて実は内臓肉!ハラミとの違いと魅力を徹底解剖
牛サガリとは?赤身に見えて実は内臓肉!ハラミとの違いと魅力を徹底解剖の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
焼肉の皿に盛られた牛サガリを見れば、誰もが「赤身肉」と認識するはずだ。鮮やかな赤紅色、緻密な筋繊維、そして適度に入ったサシ。しかし、日本の食肉流通規格において、牛サガリはロースやモモのような「正肉(枝肉)」ではなく、レバーやミノと同じ「内臓肉(副生物)」に区分されている。
解剖学的な見地から解説すると、サガリは牛の横隔膜の一部にあたる。肺の呼吸運動を支える筋肉膜のうち、肋骨側(腹側)の下垂している厚い筋肉塊が「サガリ」と呼ばれる部位だ。内臓器官を支え、ぶら下がっている(下がり)形状がその名称の由来となっている。
なぜこれが内臓肉とされるのか。理由は日本の食品衛生法および農林水産省が定める牛枝肉取引規格の定義にある。骨格に付着して骨格を動かす筋肉を「正肉」と呼ぶのに対し、内臓腔に位置して呼吸や臓器支持を司る横隔膜は、屠畜解体時に内臓側と一緒に摘出・処理される。流通上の工程区分が内臓ラインであるため、法律上「副生物(ホルモン)」と定義されるのだ。
ただし、組織学的には心臓(ハツ)と同様に随意筋(横紋筋)で構成されており、内臓特有のクセや臭みは極めて少ない。まさに「見た目も味も赤身肉でありながら、分類上は内臓」というユニークな立ち位置が、牛サガリの最大の個性である。