等容性収縮期の仕組みとは?弁の開閉と心室内圧をプロが徹底解説!
等容性収縮期の仕組みとは?弁の開閉と心室内圧をプロが徹底解説!について押さえておきたい ポイントを分かりやすく解説いたします。
循環器生理学の集大成ともいえる「ウィガース図表(Wiggers diagram)」において、等容性収縮期は各パラメーターがダイナミックに連動する見どころです。心電図と心音の波形からその連動性を紐解きます。
まず心電図との関係です。心室筋全体に興奮(電気的脱分極)が広がる現象は、心電図上でQRS波として描かれます。電気刺激が走ってから実際に筋肉が収縮するまでにはごくわずかなタイムラグ(電気機械的遅延)があるため、等容性収縮期はQRS波のピークから終わりにかけてのタイミングで立ち上がります。
次に心音との関係です。臨床で聴取する「第1心音(ドックン…の『ドッ』)」は、まさにこの等容性収縮期の開始時に発生します。心室内圧の上昇によって房室弁が急激に閉鎖し、弁尖や腱索、心室壁が激しく振動することで生じる音です。
ウィガース図表を見る際は、以下の3点を同時に追うと迷いません。
・心室圧曲線:底から大動脈圧のラインまで垂直に立ち上がっている区間。
・心室容積曲線:高い位置で水平(フラット)を保っている区間。
・心音ライン:第1心音がドンと立ち上がる位置。