「南国土佐を後にして」歌詞の真実!ペギー葉山が伝えた戦禍の絆
「南国土佐を後にして」歌詞の真実!ペギー葉山が伝えた戦禍の絆を詳しくリサーチ! 知っておきたい 情報と解説を凝縮して配信します。
この名曲が誕生した真の背景には、第二次世界大戦下の悲痛な戦場での物語が存在する。実はこの歌の原型は、中国大陸へ出征した「陸軍歩兵第236部隊」(通称・くじら部隊)の兵士たちの間で歌われていた部隊歌だったのだ。
高知県出身の兵士で構成されたこの部隊は、過酷な過熱戦が続く華中戦線に投入されていた。異国の極限状態の中、明日をも知れぬ若い兵士たちが夜ごと集まり、郷里の母や恋人を思って口ずさんでいたのが、このメロディだった。弾雨の中で死と隣り合わせだった兵士たちにとって、高知の風を思い出させる歌声こそが、人間性を保つ唯一の心の拠り所だったのである。
戦後、命からがら生還した隊員たちが、戦場に散った戦友たちの供養と記憶の継承のためにこの歌を語り継いだ。つまり、優しげな歌詞の行間には、生きて再び故郷の土を踏むことが叶わなかった若者たちの、無念の血と涙が滲んでいるのだ。