浪川大輔の代表キャラ徹底解剖!及川徹から石川五ェ門まで魅力を検証
浪川大輔の代表キャラ徹底解剖!及川徹から石川五ェ門まで魅力を検証の全体像を詳しく解説してご紹介します。
数ある名演の中でも、浪川大輔の真骨頂を味わえる3つの役柄について、その演技の深層と現場のエピソードを掘り下げます。
まず挙げなければならないのが、『ハイキュー!!』の及川徹です。烏野高校の前に立ちはだかる絶対的なセッターでありながら、「天才ではない」という強烈な劣等感を胸に秘め、泥臭い努力を重ねてきた秀才。普段の「ヤッホー」と手を振るような軽薄でおどけた口調から、コート上で「信じてるよ、お前ら」と仲間を鼓舞する際の冷徹なまでに研ぎ澄まされた重みへのシフトは圧巻でした。当時の特番インタビューにおいて浪川自身が「及川は誰よりも人間らしく、もがいている男。ただの格好いい先輩にはしたくなかった」と述懐している通り、嫉妬や執念といった人間の陰影を完璧にトレースしています。
続いて、声優人生における最大のプレッシャーを背負った役が『ルパン三世』の石川五ェ門です。2011年、先代の井上真樹夫から役を受け継いだ際、昭和から続く名作の看板を背負う重圧は想像を絶するものでした。当初は先代の残像を追うあまり硬さも見られましたが、小池健監督による劇場版『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』において、まだ未熟で敗北を知る若き日の五ェ門を血生臭く演じきったことで、名実ともに「浪川の五ェ門」を完成させました。沈黙の間に漂う緊張感や、刃を抜く瞬間の息を飲むような静寂の表現は、現役声優陣の中でも屈指のクオリティです。
そして近年、世界中のアニメファンに衝撃を与えたのが『鬼滅の刃』の鋼鐵塚蛍です。37歳という設定ながら、炭治郎の日輪刀を折られた激怒で包丁を持って追い回す狂気じみたコミカルシーンをテンション高く演じたかと思えば、「刀鍛冶の里編」では敵の猛攻を受けながらも一心不乱に刀を研ぎ続ける職人の凄絶さを怪演。面が割れて露わになった端正な素顔と、浪川の絞り出すような執念のボイスが融合し、放送直後はSNS上で大反響を呼びました。ギャグとシリアスを同一人物の中で一切矛盾させずに両立させる技術は、浪川大輔ならではの独壇場と言えます。