上腕三頭筋の痛みの原因は?筋トレ後の腱炎・肉離れの見極めと治し方
上腕三頭筋の痛みの原因は?筋トレ後の腱炎・肉離れの見極めと治し方の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。
筋トレやベンチプレスを行った直後、あるいは翌日以降に腕の裏側が痛いと感じる場合、その背景には複数の解剖学的要因が絡み合っています。上腕三頭筋は「長頭」「外側頭」「内側頭」の3つの筋頭から構成され、肘関節の伸展(腕をまっすぐ伸ばす動作)と肩関節の伸展・内転を担う強大な筋肉です。この筋肉に強い過負荷がかかる最大の要因が、ベンチプレス、ディップス、フレンチプレスなどのプッシュ系種目における偏ったストレスです。
なかでもベンチプレスのボトムポジション(バーベルを胸に最も近づけた瞬間)では、肘関節が深く屈曲し、上腕三頭筋が最大伸張された状態から一気に爆発的な収縮力を要求されます。このとき、バーベルの軌道が頭側や足側にブレたり、肩甲骨の寄せ(胸椎のアーチ)が解けて肘が過度に開いたりすると、負荷が胸筋から逃げ、上腕三頭筋および肘の付着部にダイレクトな剪断力として集中します。これが上腕三頭筋の痛みの根本原因となる力学的メカニズムです。
筋力に見合わない高重量を急激に扱った場合や、腱や靭帯のウォームアップが不足している段階で重い負荷をかけると、筋肉と骨をつなぐ結合組織に微小な損傷(マイクロトラウマ)が発生します。日常動作であっても、重い荷物を急に押し出したり、転倒時に手をとっさに突いたりすることで同様の負荷が加わり、急性の炎症を引き起こすパターンが確認されています。