カエルのペペ数奇な運命!差別指定から香港デモ・仮想通貨狂騒の真相
カエルのペペ数奇な運命!差別指定から香港デモ・仮想通貨狂騒の真相にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
カエルのペペの生みの親は、アメリカ・サンフランシスコを拠点に活動するアーティストのマット・フューリー(Matt Furie)氏です。2005年、彼がインディーズ系コミック誌『ボーイズ・クラブ(Boy's Club)』を自主制作・出版したことが、すべての始まりでした。
同作は、ペペを含む4匹のモンスター仲間(ブレット、アンディ、ランディ)が共同生活を送りながら、ピザを食べ、ゲームをし、下品なジョークに明け暮れる日常を描いた、いわゆる「スラッカー(怠け者)カルチャー」を反映した脱力系ナンセンスギャグ漫画でした。政治的意図や社会風刺などは微塵も存在せず、フューリー氏自身の青春時代の気だるい空気を投影した純粋なポップアートだったのです。
ペペを一躍有名にした決定的なシーンは、単行本の初期エピソードに登場します。仲間から「なぜ排尿するときにズボンを足首まで完全に下ろすのか」と問われたペペが、至福の笑みを浮かべながら返した一言――「Feels good man(気持ちいいぜ)」。このコマが2008年頃、米国の巨大匿名掲示板「4chan」に無断転載された瞬間から、作者の意図を完全に離れたキャラクターの独り歩きが始まりました。
掲示板の住人たちは、喜びを表す「フィールズ・グッド・マン」、悲哀を表すへの字口の「フィールズ・バッド・マン(悲しいカエル)」、さらには不敵な笑みを浮かべる「スマッグ・ペペ(ほくそ笑むカエル)」など、あらゆる感情のリアクション画像としてペペを改変し始めました。やがてケイティ・ペリー氏やニッキー・ミナージュ氏といったトップアーティストがTwitter(現X)でペペの画像を投稿するなど、2014年頃までは単なる「愛される無害なインターネットミーム」として世界中で共有されていたのです。