書類送検と逮捕の決定的な違いとは?前科・実名報道・解雇リスクの真相
書類送検と逮捕の決定的な違いとは?前科・実名報道・解雇リスクの真相に関する基本知識をわかりやすくまとめました。詳細を読もうことができます。
「身柄を拘束されない書類送検のほうが、逮捕よりも遥かに楽だ」という言説は、机上の空論に過ぎません。現場の弁護士や実際に在宅捜査を経験した当事者の証言を丹念に追うと、在宅事件特有の過酷な心理的リアリティが浮かび上がってきます。
逮捕された身柄事件には「勾留満期まで最長23日」という厳格なタイムリミットが刑事訴訟法で定められており、良くも悪くも1カ月以内に起訴・不起訴の結果が出ます。しかし、書類送検(在宅事件)にはそのような法定の期限が存在しません。警察の捜査が数カ月間滞ったり、送検後も検察からの呼び出しが半年以上放置されたりすることが日常茶飯事です。
過去に過失事故で在宅捜査を受けた30代会社員の手記には、次のような生々しい苦悩が綴られています:
「逮捕されなかったことには安堵した。しかし、いつ検察から電話がかかってくるかわからない。職場では何食わぬ顔で仕事をこなしながら、スマートフォンの着信音が鳴るたびに心臓が激しく波打った。『もしかしたら明日、起訴されて前科がつくのではないか』という底知れぬ恐怖と疑心暗鬼が8カ月間も続き、身柄を拘束されるのとは別の意味で精神が削り取られていった」
日常生活が継続できるからこそ、周囲に隠し通さなければならないストレスと、将来の見通しが立たない宙ぶらりんの期間が、当事者とその家族を激しく摩耗させていくのです。