世界一高い山はエベレストではない?測定基準で変わる「3大頂点」の真実
世界一高い山はエベレストではない?測定基準で変わる「3大頂点」の真実について分かりやすく解説いたします。最新の情報をチェックしてください。
地球という枠組みを飛び越え、宇宙に目を向けると、山岳のスケールは私たちの想像を絶する領域に達します。
太陽系の中で確認されている最も高い山は、火星に存在する巨大楯状火山「オリンポス山(Olympus Mons)」です。その高さは周囲の基準面から測って約21,287m(約21km)に達し、エベレストの約2.4倍、富士山のおよそ5.6倍という圧倒的な高さを誇ります。
オリンポス山がこれほどまでに巨大化した背景には、火星特有の環境があります。火星の重力は地球の約38%と小さいため、自身の重量で山体が崩落しにくく、さらにプレートテクトニクスが存在しないため、地下のマントルプルームから吹き出すマグマが何億年もの間、同じ場所に噴出し続けて積み重なりました。
裾野の広がりだけでも直径約600km(本州がすっぽり収まる広さ)におよび、山頂のカルデラだけでも幅約80kmに達します。地球上のエベレストやマウナケアですら、宇宙の天体規模の山と比較すれば小さな突起に過ぎないという事実は、惑星科学のロマンを感じさせます。