新橋お多幸を徹底解剖!名物黒おでん・極上とうめしと混雑の真相
新橋お多幸を徹底解剖!名物黒おでん・極上とうめしと混雑の真相の注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。
大正12年(1923年)に創業したお多幸の代名詞といえば、鍋の中で深い琥珀色から漆黒へと色づいた関東風黒おでんです。新橋お多幸のカウンター越しに見える大鍋には、創業以来継ぎ足されてきた秘伝のタレと鰹節・昆布の濃厚な出汁が静かに湯気を上げています。初めて目にする人は「塩辛いのではないか」と驚くほどの黒さですが、ひと口出汁を含むと、芳醇な醤油の香りとみりんのまろやかな甘み、素材から溶け出した旨味が重なり合い、驚くほど角のない深い味わいが口いっぱいに広がります。
定番の大根は中心まで出汁が完全に浸透し、箸を入れると吸い込まれるようにスッと崩れる柔らかさ。じっくりと煮込まれた玉子、独特のもっちりした歯ごたえがたまらないちくわぶ、トロトロに仕立てられた牛すじなど、一つひとつのタネに出汁の旨味が凝縮されています。
そして、お多幸を語る上で外せない至高の逸品がとうめしです。出汁でじっくりと煮含められた大ぶりの木綿豆腐を、出汁で炊き上げた熱々の茶飯の上に豪快に乗せ、さらに上からおでんの煮汁をかけたシンプルな一杯。豆腐を崩しながらご飯とともにかき込むと、大豆の豊かな風味と濃厚な甘辛出汁が米粒一つひとつと一体化し、得も言われぬ幸福感が押し寄せます。新橋の呑兵衛たちが酒の〆として必ず注文する理由が、このひと椀に凝縮されています。