麻布台ヒルズは本当に高さ日本一?330Mの真相と展望台の現在

麻布台ヒルズは本当に高さ日本一?330Mの真相と展望台の現在とは一体何なのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

麻布台ヒルズ森JPタワーの誕生は、単なる建設技術の勝利ではなく、気の遠くなるような合意形成の歴史でした。事業主体である「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業」が産声を上げたのは、バブル経済絶頂期の1989年(平成元年)。街づくり協議会の設立から数えて、実に34年以上の歳月が費やされたのです。

対象となった約8.1ヘクタールの敷地は、かつて木造住宅や小規模な雑居ビルが密集し、道路幅も狭小ですり鉢状の険しい高低差を抱えた防災上の危険地帯でした。ここに大規模なタワーを建てるためには、利害関係の異なる約300人におよぶ権利者(地権者)全員との対話が不可欠でした。

森ビルが採った手法は、大手デベロッパーにありがちな一方的な立ち退き交渉ではありませんでした。専任の担当者が地権者の一人ひとりと膝を突き合わせ、相続や事業承継の相談から家族の将来設計に至るまで、何百回もの対話を重ねたのです。結果として、地権者の約9割が再開発後の街に残る(再入居する)という、日本の都市再開発史において極めて異例の合意形成を成し遂げました。

故・森稔氏が提唱した「垂直の庭園都市(ヴァーティカル・ガーデンシティ)」の思想――。建物を超高層化して土地を集約することで、地上部に広大な緑地空間(グリーン)を生み出す。この35年に及ぶ都市再生の思想が、約330mという巨大なスケールとなって具現化したのが現在の麻布台ヒルズなのです。

森 瞳

森 瞳

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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