鉛筆の芯に鉛は入っている?驚きの成分と毒性や誤飲の真相を解明
鉛筆の芯に鉛は入っている?驚きの成分と毒性や誤飲の真相を解明の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
現代の鉛筆の芯は何で作られているのか。その主原料は鉛筆の芯黒鉛と粘土です。黒鉛(グラファイト)は、化学的にはダイヤモンドやカーボンナノチューブと同じ炭素のみで構成されたグラファイト炭素同素体に分類されます。ダイヤモンドは炭素原子が強固な三次元立体網目構造を形成しているのに対し、黒鉛は炭素原子が蜂の巣状の六角形平面を形成し、その層が何重にも積み重なった層状格子構造を持っています。
紙に文字が書けるのは、層と層の結びつき(ファンデルワールス力)が極めて弱いためです。筆圧をかけると紙の繊維の凹凸によって炭素の層がペリペリと剥がれ落ち、紙の表面に薄い結晶片として定着します。これが「書く」という現象の物理的メカニズムです。
一方、もう一つの主原料である粘土は、微粒子で粘り気のある天然の耐火性粘土(水簸粘土やドイツ産木節粘土など)が厳選して用いられます。炭素の粉末だけでは脆くて形を維持できないため、粘土がバインダー(結合剤)の役割を果たし、芯の硬度と強度を支えています。