コチの捌き方完全ガイド!危険なトゲ処理から絶品薄造り・アラ汁まで
コチの捌き方完全ガイド!危険なトゲ処理から絶品薄造り・アラ汁までの全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。
三枚におろしたサクを刺身にする際、誰もが直面するのが皮の硬さである。コチの皮はサメ肌のように強固で伸縮性に富んでいる。ここで失敗しないためのコチの皮引きのコツは、まな板の端を活用し、包丁ではなく「皮を引く」意識を持つことだ。
サクの尾側を左(右利きの場合)に置き、端の皮と身の間に包丁の刃先を入れて数ミリ切り離す。左手でその皮の端をペーパータオルでしっかりと掴み、刃の平らな面をまな板に密着させて角度をほぼ水平に固定する。あとは右手で包丁を動かすのではなく、左手で掴んだ皮を小刻みに左右へ引っ張りながら引き抜いていく。包丁を前後にギコギコ動かすと皮を切断してしまうが、皮を引くことに集中すれば、銀色に輝く美しい薄膜を残したまま滑らかに皮が剥がれ落ちる。
皮を引いた身を前にして、決してやってはならないのが「分厚い平造り」だ。コチの身は筋繊維が極めて密で強靭であるため、厚く切ると噛み切れず、ゴムを噛んでいるような印象を与えてしまう。だからこそ、コチの刺身と薄造りの切り方が決定打となる。
サクをまな板に置き、柳刃包丁の刃元から切っ先までを長く使い、包丁を斜めに深く寝かせて「そぎ切り」にしていく。皿の絵柄が向こう側に透けて見えるほどの薄さに切り揃え、外側から円を描くように美しく並べていく。弾力ある身は薄く引くことで初めて、舌の上で心地よい歯ごたえと上質なアミノ酸の甘みへと昇華する。刻んだ浅葱、もみじおろし、そして上質なポン酢を添えれば、高級ふぐ刺しに勝るとも劣らない至高の皿が完成する。