女優・満島ひかりが放つ「静かなる色気」の正体——スクリーンを灼く圧倒的リアリティと表現力の原点
女優・満島ひかりが放つ「静かなる色気」の正体——スクリーンを灼く圧倒的リアリティと表現力の原点の見逃せないポイントを一挙に解説しました。
彼女の名を決定づけた園子温監督の超大作『愛のむきだし』(2009年)において、満島が演じたヨーコ役はまさに伝説だ。狂気的なまでのエネルギーと、少女から大人へと変貌する瞬間の危うい美しさは、当時の映画界に激震を与えた。アクションと情念が入り交じる中で魅せた躍動感は、官能を超えた生命の輝きそのものだった。
さらに、瀬戸内寂聴の自伝的小説を映画化した『夏の終り』(2013年)では、二人の男の間で揺れ動く年上の女性・知子を力演。年下の男との泥沼の愛憎、そして年上の男への断ち切れぬ愛。静かな和室に漂う汗と葛藤の気配を、満島は繊細な身体表現で見事に描き出した。文芸作品特有の重厚な湿度のなかで立ち上る大人の魅惑は、今なお語り継がれる屈指の名演である。