「おばけのバケちゃま」なぜ大流行?子どもが熱狂する秘密と振付・保育実践

「おばけのバケちゃま」なぜ大流行?子どもが熱狂する秘密と振付・保育実践とはどのようなものなのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

保育現場のリサーチを進めると、多くの保育士が「子どもが自発的に口ずさみ、自然と身体が動き出す」と口を揃えます。幼稚園や保育園で『おばけのバケちゃま』が爆発的な支持を集める最大の理由は、子どもたちの心理的ハードルを完全に無効化する「共感と安心のキャラクター造形」にあります。 一般的に「おばけ」は子どもにとって未知の恐怖の象徴です。しかし本作に登場するバケちゃまは、「なんにでもばけられる」と得意げに自己紹介した直後、「だけどほんとは こわがり」「くらいのだめ」「トイレ ひとりじゃ いけないの」と自らの弱点をあっけらかんと告白します。 幼児心理学において、子どもは「完璧なヒーロー」よりも「自分と同じ弱さを持つ存在」に強い愛着と安心感を抱くことが知られています。暗闇やおばけを怖がり、一人でトイレに行けないというリアルな日常の葛藤を共有することで、子どもたちは恐怖心をカタルシス(感情の浄化)へと昇華させます。脅かす側のおばけが実は自分たち以上に怖がりであるというギャップが、強烈なユーモアと親近感を生み出しているのです。 この心理的アプローチを仕掛けたのは、1999年の結成以来、数々の子どもの遊び歌を生み出してきた増田裕子(ケロ)と平田明子(ポン)によるユニット「ケロポンズ」です。現場公演や保育セミナーを年間数百回重ねてきた2人だからこそ到達できた、子どもの目線に徹底的に寄り添う緻密な計算が息づいています。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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