赤ちゃんが舌を出す理由は病気?発達サインと受診の目安を徹底検証
赤ちゃんが舌を出す理由は病気?発達サインと受診の目安を徹底検証についての疑問解決ガイドをお届けします。
大半が心配のない生理現象である一方で、医療機関への早期受診が求められる「見逃してはならない病気の兆候」も確実に存在します。舌の動きと併せて以下のような症状が観察された場合は、自己判断を避けて小児科を受診してください。
第一に警戒すべきは、「呼吸器系の異常に伴う舌出し」です。赤ちゃんは本来、鼻呼吸を行う構造になっていますが、鼻づまりやアデノイド肥大、あるいは喉の軟骨が未熟なために気道が狭くなる「喉頭軟化症」などがあると、息苦しさを代償するために口を開け、舌を突き出して呼吸を確保しようとします。呼吸に合わせて胸やお腹がペコペロと大きくへこむ「陥没呼吸」が見られる場合や、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった異音(喘鳴)、唇の色が紫色になるチアノーゼが確認された場合は、呼吸不全の危険があるため直ちに受診が必要です。
第二に、「先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)」の可能性です。甲状腺ホルモンの分泌が不足する疾患であり、進行すると舌が大きく腫れ上がって口に収まらなくなる巨舌症(きょぜつしょう)を呈します。現在、日本では公費による新生児マススクリーニング検査が生後数日以内にほぼ100%の新生児に対して実施されており、重症例は見落とされることなく早期発見・早期治療される体制が確立しています。しかし、軽症型や後天的な要素、あるいは「黄疸が長引く」「便秘が極度にひどい」「活気がなく哺乳量が極端に少ない」といった症状が重なる場合は、小児科医に相談してスクリーニング結果の再確認や血液検査を依頼する指標となります。
第三に、口腔内のトラブルです。舌や頬の粘膜にミルクかすに似た白い斑点が付着している「鵞口瘡(がこうそう)」や、ウイルス感染による口内炎が生じていると、赤ちゃんは痛みや違和感から舌を突き出したり、授乳を嫌がって泣き叫んだりします。また、発熱や下痢を伴い、舌表面がカサカサに乾いておしっこの回数が激減している場合は、重度の脱水症に陥っているサインです。意識が朦朧としていないか、皮膚のハリが失われていないかを速やかに確認しなければなりません。