トム・ハンクス「ターミナル」実話の衝撃真相と缶詰の秘密を完全解説
トム・ハンクス「ターミナル」実話の衝撃真相と缶詰の秘密を完全解説の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。
映画『ターミナル』は完全なフィクションではなく、実際に空港で長期間生活を余儀なくされた実在の人物から着想を得ています。主人公ビクター・ナボルスキーのモデルとなったのは、イラン出身のマーハン・カリミ・ナセリ(Mehran Karimi Nasseri)氏です。
ナセリ氏は1988年、母国を追われたのちに身分証明書や難民認定書類の紛失・盗難トラブルに遭い、フランスのパリ=シャルル・ド・ゴール空港第1ターミナルの地下通路にある赤いベンチに居座ることになりました。そこから始まった空港生活は、実に18年間(1988年〜2006年)にも及びました。
映画では祖国のクーデターによる一時的な足止めとしてハートフルに描かれましたが、現実のナセリ氏の境遇は遥かに過酷で複雑でした。スピルバーグ監督の製作会社ドリームワークスは、ナセリ氏に約数十万ドル(推定30万ドル前後)の権利金を支払ったと報じられています。ナセリ氏は法的な滞在許可が下りた後も自ら空港を出ることを拒み続け、精神的な孤立を深めていきました。2006年に病気療養のため一時退去したものの、晩年に再びシャルル・ド・ゴール空港へ戻り、2022年11月に同空港のターミナル2Fで77年の生涯を閉じました。映画の爽快なハッピーエンドの裏には、近代国家の法制度の狭間に取り残された人間の切実な現実が存在しています。