「所業とは」どんな意味?仕業・行為との違いや語源を徹底解説
「所業とは」どんな意味?仕業・行為との違いや語源を徹底解説の重要なポイントについて、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
まず押さえておきたい基本事項として、「所業」の正しい読み方は「しょぎょう」です。「所」を音読みで「しょ」、「業」を呉音で「ぎょう」と読みます。文字の印象から「しょごう」と誤読されるケースが散見されますが、これは明確な誤りです。
国語辞典(『広辞苑』『新明解国語辞典』各社版)における語義を確認すると、所業は次のように定義されています。
1. 行い。しわざ。振る舞い。
2. (仏教用語として)なすべきこと。修行すべき事柄。
言葉の成り立ちを探ると、その起源は古代インドのサンスクリット語「カルマン(karman)」を漢訳した仏教用語の「業(ごう・ぎょう)」に行き着きます。仏教において「業」とは、身体による行動(身業)、言葉による発言(口業)、心に浮かべる思念(意業)という人間のあらゆる活動を指し、それらが原因となって未来の幸・不幸という結果をもたらすという「因果応報」の根本概念でした。
この「業(なした行い)」に、対象や場所を表す接頭的な「所」が結びつき、「なされた行為そのもの」「積み重ねられた振る舞い」を客観的に指し示す言葉として定着したのが「所業」です。つまり、語源の段階では善悪の価値判断を含まない中立的な言葉でした。平安時代から中世の説話文学などでは、単に「日頃の行い」や「僧侶の修行」を指す用例も存在していました。それが時代を下るにつれて、後述するように「並外れて異常な行い」「許しがたい悪事」を指し示すニュアンスへと純化されていった歴史的経緯があります。