人類を脅かした天然痘の知られざる歴史と最新バイオテロ対策の全貌
人類を脅かした天然痘の知られざる歴史と最新バイオテロ対策の全貌にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
18世紀末、英国の医師エドワード・ジェンナーは、牛痘に感染した乳搾りの女性が天然痘にかからないという伝承に着目した。1796年、牛痘の病胞から採取した液体を少年に接種する実験を行い、人工的に免疫を獲得させることに成功する。これが世界初の免疫療法であり、近代医学の扉を開いた種痘ワクチンの発明であった。
この革新的な技術は海を越えて日本にももたらされた。幕末の蘭学者であり医師の緒方洪庵は、大阪に「除痘館」を設立し、種痘の普及に心血を注いだ。当初は根拠のない噂や反発に直面しながらも、実証的な知見と情熱をもって人々を説得し、日本国内における広域予防接種の礎を築き上げたのだ。