排他的経済水域とは簡単に何ができる?領海との違いと200海里の真実
排他的経済水域とは簡単に何ができる?領海との違いと200海里の真実について押さえておきたい ポイントを厳選して解説いたします。
「排他的経済水域を守る」という行為は、単なる領土ナショナリズムではなく、国民生活の食糧安保とエネルギー自給に直結する死活問題です。
第一に水産資源の防衛です。日本周辺海域は、暖流の黒潮と寒流の親潮がぶつかり合う世界三大漁場の一つ。三陸沖や能登半島沖の大和堆(やまとたい)では、スルメイカやベニズワイガニの好漁場が広がっています。しかし、北朝鮮船による違法操業や中国大型漁船団による乱獲が長年問題視されてきました。現場の漁業関係者は次のように証言します。
「大和堆周辺では、無灯火の外国船が何百隻も集団で操業し、こちらの網をズタズタに引き裂いていくことが頻発していた。水産庁の漁業取締船や海上保安庁が放水銃で退去勧告を行い、境界線を死守してくれなければ、日本の沿岸漁業は立ち行かなくなる」(東北地方の遠洋イカ釣り漁船船長)
第二に、未来の産業基盤を左右する海底資源の開発です。日本のEEZ内の海底には、莫大な天然資源が眠っています。
・メタンハイドレート:日本近海(日本海東縁部や南海トラフ周辺)に国内の天然ガス消費量の数十年分が埋蔵されていると試算される次世代エネルギー。
・深海レアアース泥:南鳥島沖のEEZ内(水深約6,000メートルの深海底)において、EVやハイテク産業に不可欠なジスプロシウムやテルビウムなどの高濃度レアアースが確認され、世界需要の数百年分に匹敵する有望鉱区として試掘・揚泥技術の実証実験が進んでいます。
・海底熱水鉱床:銅、鉛、亜鉛、金、銀などを豊富に含む鉱床が沖縄トラフや伊豆・小笠原海域に点在しています。
エネルギーや重要鉱物の大半を輸入に依存する日本にとって、EEZは未来の「資源大国」への潜在力を秘めた国家の生命線なのです。