東京の水道水はそのまま飲める?まずい噂の真相と安全性を徹底検証
東京の水道水はそのまま飲める?まずい噂の真相と安全性を徹底検証について詳しく解説いたします。専門家の見解をご覧ください。
東京都の水道水が高い安全性を誇るにもかかわらず、なぜネット上や口コミでは「まずい」「東京の水は危険」という噂が根強く残っているのでしょうか。取材班がその背景を掘り下げると、3つの明確な要因が浮かび上がってきました。
第1の要因は、昭和から1990年代初頭にかけて定着した強烈なネガティブイメージです。当時の東京は高度経済成長期に伴う人口急増と都市化により、水源である利根川や荒川の水質が悪化。富栄養化による植物プランクトンの大量発生で強い「カビ臭」が発生し、それを消毒するために大量の塩素が投入された結果、耐え難い「カルキ臭」を放っていました。この時代を経験した世代の記憶が、現在も口コミとして語り継がれている側面があります。
第2の要因にして最大の現在進行形の原因が、集合住宅の貯水槽(受水槽)や宅内給水管の劣化です。浄水場からどれほど清浄な水が送り出されても、マンション屋上や地下にある貯水槽の清掃・点検が怠られていれば、水質は著しく悪化します。
現行の東京都 貯水槽 水質基準では、有効容量が10立方メートルを超える「簡易専用水道」には年1回の法定定期検査と清掃が義務付けられています。しかし、10立方メートル以下の「小規模貯水槽水道」については管理が建物のオーナーや管理会社に委ねられており、点検が行き届いていない築古物件が一部に存在します。蛇口をひねったときに鉄サビ臭さやぬめりを感じる場合、原因は東京都の水ではなく、建物の設備側にあるケースがほとんどです。
第3の要因は、水道水の「水温」と「残留塩素」の相互作用です。夏場など室温が高い環境では、水道管を通る水も生ぬるくなります。水はぬるくなると人間の舌が雑味や塩素臭を敏感に感知しやすくなる生理的性質を持っています。これが「まずい」と感じさせる心理的・味覚的トリガーとなっています。