なぜ大人になって突然足がすくむ?高所恐怖症の意外な原因と克服法を徹底解説
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インターネット上の相談窓口や知恵袋、SNSのコミュニティを観察すると、「社会人になって急に発症した」と戸惑う声が後を絶ちません。
ある大手企業に勤務する30代男性の手記には、次のような切実な告白が記されています。
「学生時代は山登りが趣味で、標高2,000メートル超の岩場も平気で歩いていました。ところが、昇進と激務が重なった32歳の秋、取引先の高層オフィスビル(38階)のエレベーターホールから下を見下ろした瞬間、急激に床が抜けるような恐怖に襲われました。心臓が早鐘のように打ち鳴り、冷や汗が噴き出してその場にへたり込んでしまったのです。それ以来、歩道橋を渡ることすら激しい動悸を伴うようになりました」
都内の心療内科クリニックで不安障害や恐怖症の診療にあたる臨床心理士や精神科医の臨床データによると、大人になってから受診する患者の約7割が、発症の直前数か月から1年ほどの間に「転職・昇進などの環境変化」「月間60時間を超える時間外労働」「身内の不幸や離婚などの強いライフイベント」を経験しています。
現場の医師らは、「患者本人は『高い場所が怖くなった』と主訴を語るが、根本的な原因は慢性的なストレスによる視覚系・前庭系の神経情報処理能力の低下にある」と指摘します。神経伝達物質であるセロトニンの分泌が低下し、扁桃体が警報を鳴らしやすい過敏状態に陥っているため、高所という物理的刺激が決定的なトリガーとなって恐怖の条件付けが完了してしまうのです。