視力検査の裏ワザは通用する?免許更新と健康診断の噂を徹底検証

視力検査の裏ワザは通用する?免許更新と健康診断の噂を徹底検証について詳しく解説いたします。詳細な分析をお届けします。

そもそも私たちが受けている検査は、何を基準に何を測定しているのでしょうか。日本の視力検査で100年以上採用され続けている「C」に似たマークは、フランスの眼科医エドモン・ランドルトが考案した指標であり、正式にはランドルト環の仕組みに基づいています。ランドルト環は、外径7.5mm、太さ1.5mmの円輪に対し、1.5mmの切れ目が設けられており、5メートルの距離からこの切れ目を識別できる能力を「視力1.0(視角1分=60分の1度)」と定義しています。

警察庁が道路交通法施行規則で定める運転免許の視力合格基準は、取得・更新する免許区分によって明確に階層化されています。

自家用車を運転する人が大半を占める普通免許(第一種運転免許)および中型免許(8トン限定)の場合、合格基準は「両眼で0.7以上、かつ片眼でそれぞれ0.3以上」と規定されています。もし片眼の視力が0.3に満たない、あるいは片眼が見えない場合であっても、もう一方の眼の視力が0.7以上であり、かつ視野が左右150度以上あれば合格と判定されます。原付免許や小型特殊免許であれば両眼0.5以上で足ります。

一方で、大型免許、中型免許(限定なし)、準中型免許、けん引免許、さらにはタクシーやバスを運転するための第二種運転免許では、基準が一気に跳ね上がります。「両眼で0.8以上、かつ片眼でそれぞれ0.5以上」の視力が要求されるだけでなく、立体視や遠近感を測る「三桿法(さんかんほう)」による深視力検査が必須となります。

こうした厳格な基準を前にして、一部のインターネット掲示板では「検査表の切れ目の順番を丸暗記すればパスできる」という情報が定期的に拡散されます。しかし、ランドルト環の覚え方の真相を現場の検査システムから紐解けば、それが完全な都市伝説であることが分かります。

昭和の時代に存在した「紙の検査表を棒で指すスタイル」ならいざ知らず、現代の運転免許更新センターや警察署に導入されている検査機は、ほぼ100%が遮光フード式の光学式自動視力計です。機器の内部では、内蔵されたマイクロコンピュータによってランドルト環のサイズと切れ目の向き(上下左右・斜め)がランダムに切り替えられており、受検者ごとに表示パターンが動的に生成されます。パターンを事前に覚える行為は時間と労力の無駄であるばかりか、現場では何の役にも立ちません。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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