マウスウォッシュは使わない方がいい?常在菌殺菌の落とし穴と新常識
マウスウォッシュは使わない方がいい?常在菌殺菌の落とし穴と新常識とはどんな影響があるのか? 背景や要点を整理してお届けします。
マウスウォッシュに対して否定的な見解が寄せられる最大の要因は、口内に存在する微生物生態系(マイクロバイオーム)への深刻な影響にあります。私たちの口腔内には約700種類、1,000億個以上もの細菌がひしめき合っており、健康な状態であれば悪玉菌の過剰増殖を抑える「善玉菌」がバランスを保っています。
市販されている強力な殺菌成分を含むマウスウォッシュを常用すると、標的であるプラーク細菌だけでなく、粘膜を保護する有益な常在菌まで無差別に攻撃してしまいます。その結果、耐性を持った悪玉菌がリバウンドを起こして優位になり、結果として使用前よりも刺激性の強い揮発性硫黄化合物(VSC)、いわゆる生ゴミ臭や卵の腐敗臭に似た口臭ガスを発生させやすくなるのです。
「清涼感を得た直後は爽快だが、数時間経つと以前より口が臭う」と訴えるユーザーの多くは、この常在菌の乱れによるリバウンド現象に陥っています。殺菌力が高ければ高いほど良いという短絡的な選択が、口腔内の自浄作用を損なう根本的な理由となっています。