平安貴族の食生活は栄養失調?豪華絢爛の裏に潜む短命の真実
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平安京の頂点に君臨した特権階級の暮らしぶりは、一見すると不自由のない楽園そのものです。しかし、当時の貴族たちの身体状況は決して健康とは言えませんでした。平安時代の貴族の平均寿命は30歳〜40歳前後にとどまり、乳幼児の死亡率の高さを差し引いても、成人した有力貴族の多くが若くして病に倒れています。
その最大の引き金となったのが、日々の食卓に潜む平安貴族の栄養失調です。彼らが主食としていたのは、精米された美しい白米の強飯(こわいい=蒸した米)でした。精米によってビタミンB1が根こそぎ削ぎ落とされた白米を主食にし、副食も極端に偏っていたため、慢性的なビタミン欠乏症、とりわけ「脚気(かっけ)」に苦しむ貴族が後を絶ちませんでした。
さらに、摂関政治の頂点を極めた藤原道長の日記『御堂関白記』には、激しい口渇や視力低下、手のしびれといった症状が生々しく記録されています。これは典型的な糖尿病の合併症であり、過食・偏食・運動不足という現代の生活習慣病リスクをそのまま先取りしたような生活が、貴族たちの命を縮めていたのです。