水洗トイレの仕組みを徹底解剖!なぜ電気なしで水と汚物が流れるのか
話題沸騰中の 水洗トイレの仕組みを徹底解剖!なぜ電気なしで水と汚物が流れるのかについて、主要な情報を分かりやすく掲載しています。
近年、新築やリフォーム市場で絶大な支持を集めているのが、背面のタンクを完全になくした「タンクレストイレ」です。空間を広々と使え、デザイン性や掃除のしやすさに優れるこのシステムですが、従来のタンク式とは根本的に構造が異なります。
タンクレストイレは、水道管の給水圧力を直接利用する「水道直結方式」を採用しています。電気制御された電磁弁を瞬時に開放し、水道管から直に便器へ高圧の水を噴射すると同時に、内蔵された小型ブースターポンプで補助加圧を行ってサイフォン作用を人工的に発生させます。タンクに水を溜める時間を待つ必要がなく、連続して洗浄できるのが最大の構造的メリットです。
しかし、機械的シンプルさを極めたタンク式と比べ、タンクレストイレには明確な構造的デメリットが存在します。第一に、水流のすべてを電気信号と小型ポンプで制御しているため、「停電時にレバー1つで流すことができない」という点です。多くの機種には非常用の手動コードや乾電池駆動ユニットが備わっていますが、カバーを外して手動レバーを引くなど操作が格段に複雑になります。第二に、「最低水圧の制約」です。高台の住宅地やマンションの高層階、古い給水管の戸建てでは、水圧不足により汚物を流しきれず設置できないケースがあります。
さらに見過ごせないのが「封水が切れる原因と悪臭の真相」です。近年の高気密・高断熱住宅において、キッチンの強力な換気扇を「強」で回すと、室内の気圧が急激に低下します。すると、配管内との気圧差によって便器の封水が排水管側へと引っ張られて吸い出されてしまう「誘導サイフォン現象」や「跳ね出し」が発生し、便器底の水位が著しく低下することがあります。水門が消えた便器からは下水の悪臭がダイレクトに室内に充満するため、構造上の換気ルートや給気口の確保が極めて重要な要素となります。