小円筋の起始停止と作用を徹底解剖!棘下筋との違いや触診・語呂合わせ

小円筋の起始停止と作用を徹底解剖!棘下筋との違いや触診・語呂合わせに関する専門家の意見を詳しく解説いたします。

小円筋の解剖学を語るうえで、トポグラフィー(局所解剖学的配置)として避けて通れないのが四角間隙(Quadrangular Space:クアドリラテラル・スペース、外側腋窩隙)です。

肩甲骨と上腕骨の間隙には、神経や血管が通過するための解剖学的間隙が存在します。四角間隙は、以下の4つの境界によって形成されるトンネルです。

  • 上界:小円筋(前面側では肩甲下筋下縁)
  • 下界:大円筋(および広背筋腱)
  • 内側界:上腕三頭筋長頭
  • 外側界:上腕骨外科頸

この間隙を通過するのが、腋窩神経と後上腕回旋動脈・静脈です。四角間隙の天井を形成する小円筋が過緊張や硬結を起こすと、このトンネルの内圧が上昇し、神経血管束が圧迫されます。これがいわゆる四角間隙症候群(Quadrangular Space Syndrome: QSS)です。

整形外科やスポーツ医学の現場において、QSSはオーバーヘッドアスリート(野球の投手、バレーボール、テニス選手など)に好発します。ボールリリースのフォロースルー局面では、肩関節に急激な内旋と水平内転の剪断力が加わり、小円筋には強大な偏心性(エキセントリック)収縮が要求されます。この反復ストレスによって小円筋の線維化や肥大が生じ、四角間隙で自らを支配する腋窩神経の後枝を自ら絞扼するという「解剖学的な自己矛盾」とも呼ぶべき病態が発生するのです。

症状としては、肩関節後外側から三角筋後部にかけての鈍痛や放散痛、肩甲骨外側縁の圧痛、三角筋領域の感覚鈍麻、そして進行期にはMRI画像上で小円筋に限局した脂肪浸潤・筋萎縮が描出されます。棘下筋腱板断裂と誤診されやすいため、解剖学的境界を正確に捉える知識が不可欠です。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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