悶絶とは何か?激痛から極上の快楽へ変わる意味と現代カルチャー

悶絶とは何か?激痛から極上の快楽へ変わる意味と現代カルチャーについて専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

活字やリングの上だけでなく、スクリーンの中でもこの言葉は特異な進化を遂げた。1970年代、映画・エンターテインメント業界が斜陽の危機に瀕するなか、大胆な表現で日本映画界を席巻した日活株式会社の成人映画路線、いわゆる日活ロマンポルノである。

その象徴的な旗手であった鬼才・神代辰巳監督の手による映画『悶絶!! どんでん返し』(1977年)は、タイトルにこの語を冠しながら、男女の滑稽で切ない情念とエロティシズムを鮮やかにフィルムへ焼き付けた。性的なエクスタシーと人間の業を生々しく重ね合わせる表現は、苦痛の代名詞だった言葉をエロスの領域へと完全に接続させた。この時代の映画人たちが試みたタブーへの挑戦が、日本語の表現領域そのものを押し広げた事実は見逃せない。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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