マグロはどうやって寝る?泳ぎ続けながら脳を休める驚きの睡眠生態
マグロはどうやって寝る?泳ぎ続けながら脳を休める驚きの睡眠生態とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。
マグロの生態観察において国内屈指の知見を持つ葛西臨海水族園(東京都)や近畿大学水産研究所の飼育記録、および外洋の天然マグロに電子標識(アーカイバルタグ)を装着したバイオロギング調査からは、驚くほど整然としたマグロの夜の行動パターンが記録されています。
日中のマグロは、群れの中で互いの位置を素早く調整しながら激しく周回し、飼育員が投げ入れる餌に対して俊敏にアタックします。しかし、消灯後の水槽内では以下のような明確な変化が観察されます。
- 遊泳スピードの急減:日中は時速8km前後で力強く回遊していた個体が、夜間は尾ビレの振幅を小さくし、時速2〜3kmほどの省エネ走行に切り替わる。
- 一定の水深維持:昼間のように深度を激しく上げ下げせず、水圧や水温が安定した中間層を漂うように緩やかに旋回する。
- 群れの隊列の緩み:昼間は密集して統制されていた群れの個体間距離が広がり、各個体が単独で巡航リズムを刻むようになる。
水族館の飼育員による現場報告でも、「深夜の見回り時には、照明の微細な変化にも反応が鈍くなり、明らかに覚醒度が下がっている」と証言されています。外洋においても、夜間は水温躍層(水温が急変する層)付近で緩やかに泳ぐ姿が確認されており、これがマグロにとって欠かせない魚の睡眠方法と脳の休息の時間帯です。